Nunc Dimittis

定期演奏会の第1ステージはポーランドの合唱曲を演奏しますが、1曲目の「Nunc Dimittis」は、「シメオンの讃歌」と呼ばれる聖書のなかの一節で、シメオンという人が宮で幼いイエスさまにあった時の祈りの言葉です。

この話はイエスさまに会うところしかわかっていないため、いろいろなそれまでの人生を創作で加えながら教会学校などでの催しで劇として演じられたりする格好の題材になっていたりします。
この話をもとに作られたのではないかと思われる漫画の中での劇もあったりします。

シメオンさんは救い主に会うまでは死ぬことがない、という神の言葉を受けていました。
ある日宮に入っているとそこに両親がイエスさまを抱いて入ってきました。
その時に抱かれた子が救い主であることを感じて「死ぬときがきた」ことを感じました。
そのときの祈りの言葉です。

   主よ、今こそ、あなたはみ言葉のとおりに
   この僕を安らかに去らせてくださいます。
   わたしの目が今あなたの救いを見たのですから。
   この救はあなたが万民のまえにお備えになったもので、
   異邦人を照らす啓示の光、
   み民イスラエルの栄光であります。
   (ルカによる福音書第3章29節~32節)

Domine(主よ)と4人のソリストが唱えるあとにこの言葉を合唱で続けます。
シメオンさんの感激と驚きが静かに伝わってきます。

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